上級聖書研究(弟子たちのための)

浅井導牧師

3/31/2024 「彼の栄光のため」No. 30

「彼の栄光を反映するために」F
聖書箇所: ローマ 10章、マタイ 23章など

キリストが律法を終わらせられたので、信じる人はみな義と認められるのです(ローマ 10:4)。

最初の「キリストが律法を終わらせたので」という部分は、文字通りでは、「キリストが律法の終わりであって」となり、この「終わり」ということばがギリシャ語でtelosと言い、これは「終わり、目標」という意味だけではなく、 「成就、実現」、さらには「要求された貢ぎ物」の意味もあります。これらの意味が、キリストの果たされた律法に対す る役目とどのように結びついているか、考えてみてくださ い。これをまとめると以下のようになります。

1. 神の民が行うことによって義とされる律法のシステムは、キリストによって終わりとされた。
2. 神の民が守れることができなかった律法は、キリストによって成就された。キリストは、律法を完全に守られたが、呪いを受けて死なれた。
3. キリストは、契約の結ぶ際に属国が主国に支払うべき 貢ぎ物となられた。つまり、ご自分をいけにえとし て、その血を代価として捧げられた。

イスラエルの民はアブラハムの時に創造されましたが、この 契約はモーセの時代に、彼らがエジプトから脱出し、海を渡った後、ホレブの山で正式に結ばれました。十戒の二枚の石の板を入れた契約の箱のある幕屋は、この契約のしるしであり、象徴でした。それは、この神が彼らの神として彼らの間 に住まれるためのもので、自分たちが神の宝であり、聖なる 国民、祭司の王国であることを彼らに思い起こさせるための ものでした。神の契約の民として、神が義であられ、聖であられるように、彼らも義であり聖であることが要求されました。しかし、彼らはそれに失敗し、律法の定めに従って、さばきと呪いが彼らにもたらされましたそしてイエス・キリストは、アブラハムの子孫、またイスラエル人として、律法の下にある者としてお生まれになりました。

しかし定めの時が来たので、神はご自分の御子を遣わし、この方を、女から生まれた者、また律法の下にある者となさいました。これは律法の下にある者を贖い出すためで、その結果、私たちが子としての身分を受けるようになるためです(ガラテヤ 4:4-5)。

上級聖書研究 説教サマリーの一部を抜粋して掲載しています。 メッセージ要約全文、音声ファイルはストアからご購入できます。